セーフティ ゾーンの強化内容
Mastercam 2025では、セーフティ ゾーンを段階的に更新するプロジェクトがスタートしています。新しいセーフティ ゾーンは、パラメトリック形状にメッシュを使用するようになりました。従来のセーフティ ゾーンでは、ラップタイプにのみメッシュが使用されていました。この第一段階のセーフティ ゾーンの強化内容は、すべての穴加工ツールパスとユーティリティグループにある工程穴あけで使用できます。更新されたアルゴリズムにより、セーフティ ゾーンがツールパスの計算後に処理されるようになり、以下の新しいパラメータが使用できるようになりました。
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直線公差
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ブレンド距離
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円滑化距離
直線公差設定を使用すると、点を除去する領域を定義できます。公差を大きくすると、初期の計算結果から除去される点が増えます。
ブレンド距離パラメータは、セーフティ ゾーンの形状に沿って始点から終点まででベクトルのバランスを取るための、合計距離を定義します。2点間のブレンド距離がパスの全長よりも長い場合、アルゴリズムは次の形状に進みます。ブレンド距離が小さいほど、形状の始点/終点からメッシュ法線への変化が急激になります。
円滑化距離パラメータでは、メッシュの法線ベクトルを包含する範囲を定義できます。Mastercamは、この範囲内で、パスに沿って最初のベクトルと最後のベクトルを評価し、その間を補間しながらメッシュの形状にも倣います。
マシン定義がセーフティ ゾーンの送り速度をチェック
Mastercam 2025のセーフティ ゾーンでは、穴加工ツールパスのセーフティ ゾーンに入力された送り速度がチェックされるようになっています。セーフティ ゾーンに送り速度を入力すると、Mastercamは入力された値とマシン定義に保存されているツールパス送り速度リミットを比較します。これにより、マシン リミットの範囲外の送り速度がセーフティ ゾーンに入力されることはなくなります。