工具作成とホルダー作成の新しいインタフェース
Mastercam 2026では、ミーリングの工具およびホルダーを作成するためのインタフェースが変更されています。従来のウィザード形式のダイアログボックスが、Latheの3D工具デザイナーのような最新の機能パネルに変わっています。機能も強化されており、ワークフローがさらに効率化されています。新しいインタフェースでは、MillとRouterのすべての工具タイプを作成できます。
- 正確なシミュレーションのためのコンポーネント モデルを持つ3D工具
- ソリッド モデルを必要としないパラメトリック定義でのシンプルな工具
ミーリング工具デザイナーの工具設定は4つのページで構成されています。
工具についての情報を設定し、工具のタイプを選択するには、工具ページを使用します。
図形ページのレイアウトは、選択した工具のタイプによって決まります。シミュレーションと衝突チェックに使用される工具を表現するソリッド モデルを選択および管理するには、ページ上部のコントロールを使用します。
Mastercamは以下の2つの工具のモデルを維持します。
- 衝突防止モデル: インポートしたソリッド モデルがベースになります。Mastercamは、シミュレーションと衝突チェックにこのモデルを使用します。
- パラメトリック モデル: このパネルに表示されている工具寸法がベースになります。Mastercamは、ツールパス計算にこのモデルを使用します。
ソリッド モデルをインポートすると、Mastercamはモデルに基づいて寸法を自動入力します。これにより、2つのモデルは可能な限り近くなります。ツールパスの結果を改善するために、必要に応じて寸法を編集、または微調整することも可能です。モデル誤差フィールドには、2つのモデル間の最大誤差が表示されます。
ソリッド モデルのインポートは必須ではありません。この場合、手動で寸法を入力すると、Mastercamがその寸法からパラメトリック モデルを構築します。シミュレーションと衝突チェックには、Mastercamは外形輪郭を回転したものを使用します。
新しいインタフェースにより、2つのモデルを視覚的に比較しやすくなっています。それぞれのモデルをワイヤフレームとして表示するか、シェード ソリッドとして表示するかを選択できます。いずれかのモデルが見やすくなるように透明度を調整するには、不透明度スライダーを使用します。
旧バージョンのようにデフォルトの送り、回転およびクーラント オプションを設定するには、パラメータページとクーラントページを使用します。
新しいミーリング ホルダー デザイナーも、同じようなワークフローで工具ホルダーの作成および管理を行います。
工具デザイナーパネルと同じようにソリッド コンポーネント モデルを選択および管理するには、図形のコントロールを使用します。ホルダーの輪郭は表の部分で表現します。必要に応じて各セクションの寸法を編集するか、グリッドの一列目を右クリックしてオプションを表示します。
ホルダーの終端部に対して業界標準のサイズとタイプから選択するには、接続ページを使用します。
最後になりますが、ミーリング工具アセンブリにもプロパティがあり、アセンブリをより簡単に管理できるようになっています。新しいプロパティには、操作にアセンブリを選択した時にMastercamが使用するデフォルトの工具番号と補正番号が含まれています。工具定義に関連付けられているデフォルトの工具番号は変わりません。これにより、1本の工具を使って必要な数だけアセンブリを作成できます。各アセンブリには、工具定義内の番号とは関係なく、独自の工具番号を設定できます。
工具突出しフィールドも追加されています。グラフィック画面上で工具をドラッグするのではなく、図面や仕様書に記載されている突出し量の値を簡単に入力できます。もちろん、グラフィック画面上で工具やホルダーのコンポーネントをドラッグして突出し量を設定することも可能です。