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技術ライブラリー

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Mastercamとは

Mastercam(マスターキャム)の特徴は?

名称はMastercam(マスターキャム)ですが、CAD(キャド)の機能も持った世界で最も納入本数の多い3D CAD/CAM(キャド/キャム)システムです。
業種を選ばない優れた汎用性であらゆるNC加工に対応し、多くの企業様や教育機関様に採用されています。
その秘訣は多くの強力な機能の中からユーザーの加工内容に合わせて最適な構成を選択できることにあります。
例えば、ひと口にマシニング加工と言っても2軸加工や3軸加工、そして5軸加工に至るまで多岐にわたります。
その中で過剰設備や機能不足にならない、各ユーザーに最もフィットした構成で導入できるのがMastercamの特徴です。
マシニングの他に旋盤加工、旋盤にミーリングを付加した複合加工、ワイヤー放電加工、さらに木工加工専用のモジュールも有しています。

どのような業種・業界で使われている?

Mastercamを使用されている業種では部品加工業が最も多く、他に金型や試作、自動車や航空機関連の企業など、幅広い業種で使われています。
加工する材質は金属が最も多く、樹脂加工や木型加工、変わったものでは発泡スチロールを切削している企業様にも採用されています。
ワークの大きさも肉眼では確認するのが難しいような微細加工から中に人が入れるような大物まで数多くの実績があります。

Mastercamでどんなことができる? CAD編

MastercamのCAD機能はワイヤーフレーム(線)、サーフェイス(曲面)、ソリッド(個体)の作成に対応しており、それらを1つのデータに混在させることも可能です。
特に3次元の立体を表現するサーフェイスとソリッドの機能は他社の製品では「サーフェイスモデラー」や「ソリッドモデラー」と呼ばれるどちらかに特化したCADが多い中、Mastercamは両方に強力な機能を有した「ハイブリッドモデラー」になっています。

作図機能だけではなく、他のCADとの互換性にも優れており、IGESやSTEPなど多くのCADが入出力できる中間ファイル(中間データ)と呼ばれる形式だけではなく、AUTOCADやSOLIDWORKSのような世界で多く使用されているCADのデータを直接取り込むことも可能です。
これにより、取引先や設計部署などで作成したMastercam以外のCADデータを柔軟に取り込み、活用することが可能になります。

また通常であれば外部から取り込んだソリッドのモデルは編集が困難ですが、Mastercamはダイレクト編集機能によって直感的に編集を行う事が可能です。

このようにMastercamのCAD機能は自身で1から作図を完結させる機能が充実しており、さらに取り込める外部データの幅広さ、取り込み後の編集にも長けていますので様々な状況に合わせて使うことが可能です。

Mastercamでどんなことができる? CAM編

MastercamのCAM機能は前述のとおりユーザー様の用途に合わせた構成を選択することが可能です。
特定の分野に長けた専用CAMではなく、どの分野にも通用する汎用性が製造業だけではなく多くの教育機関様にも採用される理由となっています。

それぞれのモジュールに豊富な機能があり、特にDynamic Motionは加工時間の大幅な短縮と工具寿命の延長を実現しました。
これによって加工の効率化や低コスト化、加工が難しいと言われている硬質材料や難削材の加工も可能になりました。
このDynamic Motionは他社ソフトで言うトロコイド加工や負荷制御加工と動きが似ていますが、他社の追随を許さない
Mastercam独自のテクノロジーで工具の負荷と摩耗を均一にし、さらに工具の発熱も軽減した最適な動作を生成します。
切削と非切削の動作を交互に行うことは効率が悪いように見えますが、非切削の動作中にわずかに工具をZ方向に逃がす
「マイクロリフト」は刃先の排熱と切りくずの排出を同時に行い、熱変異による刃先の食い込みや切りくずの巻き込みによって発生するカッターマーク(ツールマーク)を抑制することが可能です。
*カッターマーク(ツールマーク)とは、ワーク表面に残る工具の軌跡を指す場合もありますが、ここでは刃先や切りくずによってワークに傷がつくことを指します。

また、このような機能はミーリング専用と思われがちですが、Dynamic Motionは旋盤加工にも採用されております。
丸型のチップを使用し難削材や通常のチップでは加工が困難な形状を効率よく加工します。

旋盤加工ではその他に、サンドビック・コロマントと提携したPrime TurningもMastercamの強みです。
従来では端面側から押していくような旋削加工を行いますが、Prime Turningはあらゆる方向の旋削加工が可能で、端面側に向かって引いていくような動作で高い加工効率と生産性を実現します。

工作機械への対応

CAMでどれだけ素晴らしいデータを作成しても、工作機械をデータ通りに動かせなければ机上の空論になってしまいます。
Mastercamは、工作機械の構造や仕様に合わせて最適なNCプログラムを生成するポストプロセッサの実績が多数あります。
同じメーカーの同じ機種だからNCプログラムも同じではなく、機械ごとに異なるオプションなどにも柔軟に対応し、工作機械それぞれの持っている力を最大限に引き出します。
また、長いNCプログラムが読み込めない工作機械に対しては、細かい点と点を結ぶような動作の、加工精度を落とさずに円弧や直線に変換することで、NCプログラムを短くし読み込めるデータ量に落とし込むことも可能です。

Mastercamの使い方

Mastercamをはじめとする多くのCAD/CAMは、CADと異なり用途が(使用する業界が)限られるため操作を習得する手段も限られています。
書籍も書店やインターネット通販ではCAD/CAMの基礎知識に関するものがほとんどで、Mastercamの操作方法を解説しているものは弊社のホームページ内にある
オンラインショップから申し込むなど、限られた方法でのみ入手することができます。

Mastercamの操作を習得するには

Mastercamのトレーニングは弊社の場合、導入ユーザー様に対する有償の現地講習や、技術サポート契約を締結したユーザー様に対する
無償の集合講習、Webトレーニングも開催しています。
上記の講習はMastercamの基本的な機能・使い方を習得することができますが、独学でMastercamの操作を習得したい場合や詳細な機能を
知りたい方向けに”CLUB.JBM”にて様々なトレーニング動画を配信しております。
CLUB.JBMは集合講習会では触れないような詳細な機能の説明や便利な機能の紹介、セミナー動画の配信も行っております。
また、Mastercamのバージョンが変わるたびに新機能の紹介動画も順次追加しており、常に最新の情報を発信し続けています。