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技術ライブラリー

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CAM(キャム)とは

CAM(キャム)とは、Computer Aided Manufacturingの略で、日本語では、コンピュータ支援製造と訳され、製品の製造をすることを指し、CADで設計・製図した図面を基に、NCプログラムを作成するシステムです。出力されたNCプログラムは、NC制御工作機械に送られて実際の加工がおこなわれます。マシニングセンタと呼ばれる工作機械は、NCと呼ばれるプログラミングによりコンピュータ制御されており、そのNCプログラムを計算するソフトウェアの事をCAMと言います。

2DCAM

平面的なポケット加工や輪郭加工および穴あけ加工のための2軸同時移動データを出力。形状データはCADから2次元図面データを使用する。

NC旋盤、ワイヤーEDM、レーザー加工機、プラズマ加工機などにも使用される。

2.5DCAM

2Dに加えて、平面輪郭に断面を付加した加工および、側面から見た輪郭形状加工のための2軸同時移動データを出力。

3DCAM

2軸同時から3軸以上の同時移動データを出力。形状データはCADから3次元データを使用する。
複合旋盤にも用いられる。

工具ライブラリ設定方法

CAMで切削加工を行うために必ず必要となるのが工具です。
Mastercamをインストールすると使用できるデフォルトの工具ライブラリは、Millモジュールで300本近く登録されています。(※バージョンによって本数は異なります)
これはMastercamが多種多様な業種に対応しており、加工する品物も大小さまざまあることから、使用が想定される工具も多岐にわたるためです。
デフォルトの工具ライブラリから工具を選択することで、ツールパスを生成することは可能ですが、刃長やシャンク径など、工具径以外の形状が一致しているとは限りません。
また、実際の加工と同じ材料や工具の材質とは異なるため、送り速度や回転数などの切削条件もそのまま加工で使用できることは少なく、工具形状や切削条件を設定して使用する必要があります。
この時、既存の工具を編集して新たに登録する方法や、新たな工具を新規で作成する方法だけではなく、特殊形状の工具であっても、カスタム工具として工具のCADデータを読み込むことで
工具を登録することも可能です。
毎回工具の作成を行うと手間になるので、一度作成した工具は工具ライブラリに追加し、次回からそれを呼び出して使うことで設定の手間を省くことが可能です。
ですが、新たな工具をデフォルトの工具ライブラリに追加してしまうと、300本近くある不要な工具と使用する工具が混在することになるため、普段使用する工具だけが登録された工具ライブラリを
作成すると非常に便利です。
新たに作成したライブラリは「マシン定義」から既定の工具ライブラリに設定することが可能です。